バタリーケージとは

2011年日本の養鶏場
2011年日本の養鶏場

バタリーケージとは、ワイヤーでできたケージの中に鶏を入れ、それを何段かに重ねて飼育する方式です。周りをすべて金網で囲まれ、ケージの中には、たった一本の藁も何もありません。

卵が転がりやすいよう、ケージは傾斜しています。 鶏1羽あたりの一般的な飼養面積は、370㎠以上430㎠未満程度(*1)。 これは20cm×20cm程度の大きさです。 日本の採卵養鶏場の92%以上(*1)でこのバタリーケージ飼育が行われています。

 

巣・止まり木・砂場

このケージの中には止まり木も、巣も砂場もありません。

鶏は本来、朝起きたら羽ばたきし、毛づくろいをし、砂浴びをして羽をきれいにし、一日に15000回地面をつつき採食する動物です

安全な巣の中で卵を産みたいという欲求もあります。被食種である鶏には、隠れたいという欲求もあります。

しかし、この金網の中では、それらの欲求をかなえることはできません。

砂場がなくとも、鶏たちはしばしば給餌箱に頭をつっこみながら両翼を動かし、砂浴びの真似事をします。 羽は汚れ、金網ですれ切れます。 土の上を歩いていれば自然に擦り切れる爪は、伸びきり、金網にからまります。

2016年日本の養鶏場
2016年日本の養鶏場

 

デビーク

過密飼育によるつつき合いを防ぐために、雛の段階で鶏のクチバシは切断(デビーク)されます。デビークは日本の採卵養鶏の約83.7%で実施(*1)されています。

くちばしの表面の角質層と、骨の間には神経と血管の通ったやわらかい組織があり、デビーク時には出血し、痛みで雛は苦しみます。しかしデビーク時に麻酔さえ行われません。

デビークについてより詳しい情報はこちらから

http://www.hopeforanimals.org/animals/tamago/00/id=441

 

強制換羽

産卵を開始して約1年が経過すると、卵質や産卵率が低下します。この時点でと殺される場合もありますが、長期にわたって飼養しようとする場合には、強制換羽がおこなわれます。強制換羽とは、鶏に2週間程度、絶食などの給餌制限をおこない栄養不足にさせることで、新しい羽を強制的に抜け変わらせることです。換羽期に羽毛が抜けかわると再び卵を産むようになるという鶏の生態を利用し、生産効率を上げるために行われています。

ショック療法ともいえる強制換羽は、通常の鶏飼育時よりも死亡率が高いことが知られています。 日本の採卵養鶏の56%で絶食あるいは絶食絶水法での強制換羽が実施(*1)されています。 

2015年日本の養鶏場 強制換羽で死亡した鶏たち
2015年日本の養鶏場 強制換羽で死亡した鶏たち

 

廃鶏

鶏たちは1年~2年程度で、質の良い卵を産めなくなると殺処分されます。本来ならば1年間に20個程度しか卵を産まないはずなのに、品種改変の結果300個以上も産むようになってしまった採卵鶏たちの体はボロボロです。毎日卵を産み続け自らに必要なカルシウムまで排出し、骨折してしまう鶏もいます。骨折しても鶏たちに治療は行われません。骨折した足が誤った方向に固まり、立てなくなっている鶏もいます。狭いケージの中で羽が折れ擦り切れて、皮膚が露出している鶏もいます。腹部が異様に腫れあがっている鶏もいます。

 

廃鶏の状態について

http://www.hopeforanimals.org/tamago/

 

 

*1 2014年飼養実態アンケート調査報告書 http://jlta.lin.gr.jp/report/animalwelfare/index.html