海外の状況

バタリーケージ廃止の動き

  • EUでは2012年から、従来型バタリーケージ(※)は禁止されています。
  • アメリカのカリフォルニア州、ミシガン州、オレゴン州、ワシントン州、オハイオ州、マサチューセッツ州で、従来型バタリーケージの禁止を州法で制定。
  • オーストラリアのタスマニア州でも同様にバタリーケージの段階的廃止が決定されています。
  • 2012年、ブータンはバタリーケージを禁止
  • ニュージーランドは2022年までに従来型バタリーケージを廃止する予定。
  • 2016年、カナダで1000以上の卵農家からなる団体EFC(Egg Farmers of Canada)はバタリーケージからエンリッチドケージや放牧への移行を発表

こういった国々では、ケージ飼育する場合には止まり木や砂、巣箱の設置義務や、鶏1羽あたりの最低面積(EUでは750cm²)などが定められています。

 

ケージ飼育廃止の動き

  • スイス 1992年にケージ飼育は完全になくなり、屋外放牧もしくはエイビアリーや平飼いに切り替わっています。
    参考:スイスにおける動物福祉規制と農業環境政策-大山利男
  • オランダ 2003年に鳥インフルエンザが集団発生したオランダも、2021年にエンリッチドケージ飼育も禁止予定。
  • オーストリア 2020年にケージ飼育を禁止予定。
  • オーストラリア 2009年のケージ卵の割合は市場の70%、フリーレンジは5%。2016年にはケージ卵が49%、フリーレンジが40.7%になっています。
    参考:
    AUSTRALIAN EGG CORPORATION LIMITED ANNUAL REPORT 2016 Caged egg sales trend lower as demand for free-range increases
    2014年に、消費者のための非営利調査団体CHOICEが行った調査によると(オーストラリア国内1969人対象)、65%の消費者が過去1年以内にケージフリー卵(フリーレンジ卵)を購入しており、その一番大きな理由が「アニマルウェルフェア」で68%、次が「ケージフリー生産者をサポートしたいから」で52%、「味がよい」が44%でした。また67%が、きちんとした規制の元で飼育されたケージフリーエッグには、もっとお金を払ってもよい、と考えていることがわかりました。

その他諸外国のケージ卵・ケージフリー卵の割合は、INTERNATIONAL EGG COMMISSIONのEGG INDUSTRY REVIEW 2015 で見ることができます。

 

 

企業やスーパーのケージフリー(掲載しているのはごく一部です)

 

イギリスやスイスのマクドナルドはケージ飼育された鶏の卵を使用していません。また同国のM&Sでは、加工品も含めたケージ卵の使用を中止しています。2010年のイギリスのDefra(環境・食料・農村省)統計では、イギリスで販売されている卵の50%以上は、放牧卵である、と発表されています。イギリス内で販売される卵の85%には品質を保証するライオンスタンプが押されており、スタンプとともに生産方法も表示されています(有機:0、放牧:1、平飼い:2、ケージ:3)。

フランスでもイギリス同様卵殻に飼育方法を印字している店があります。

ドイツは多くのスーパーや製パン業界が、ケージ飼育の卵を廃止しています。2016年5月の情報によると、ドイツベルリンにある大手スーパーALDIとNETTOにはケージ生産の卵は販売されていないそうです。

 

 

近年の動き

 

  • 2013年、オーストラリア最大手のスーパーマーケット、ウールワースが、2018年までにケージフリーにすると発表。
  • 2013年、フランスの有名スーパーチェーン「モノプリ」が自社ブランドにおいて放牧卵しか扱わないと発表。
  • 2014年、メキシコの大手外食企業Eurestが、ケージフリーの推進を発表。
  • 2014年、オーストラリアのサブウェイが、今後1年~1年半でケージフリーにすると発表。
  • 2014年、オーストラリアのマクドナルドが、2017年までにケージフリーにすると発表。
  • 2014年、食品大手のハインツは北米事業における卵の20%を2015年までにケージフリーにすると発表。
  • 2014年、アメリカのスターバックスが、ケージ飼育の卵の段階的削減を発表。
  • 2015年、サブウェイがアメリカ、カナダ、メキシコで2025年までにケージフリーにすると発表。
  • 2015年、世界最大級のホテル企業、ヒルトン・ワールドワイドが、世界19ケ国のホテルで、ケージ卵を2017年までに廃止すると発表。
  • 2015年、アメリカとカナダのマクドナルドが、ケージフリーを発表。今後10年間でケージ卵を廃止する予定。
  • 2015年、アメリカのダンキンドーナツとケロッグが、2025年までにケージフリーにすると発表。
  • 2015年、アメリカのネスレが、2020年までにケージフリーにすると発表。
  • 2015年、BARILLAが、2020年までにケージフリーにすると発表。
  • 2015年、世界最大手のクルーズ客船運航会社カーニバル・コーポレーションが2025年までに同社全ブランドにおいてケージフリーにすると発表
  • 2015年、メキシコ、アメリカ、カナダ、ラテンアメリカ、中国、イギリスに企業展開しているメキシコ最大手の製パン企業であるグルポ・ビンボは2025年までに全世界においてケージフリーにするという企業努力を発表。
  • 2016年、ウェンディーズが、2020年までにアメリカとカナダでケージフリーにすると発表。
  • 2016年、アメリカのデニーズが、2026年までにケージフリーにすると発表。
  • 2016年、世界最大の小売店、アメリカのウォルマートが、2025年までにケージフリーにすると発表。
  • 2016年、カリフォルニアの大手スーパーマーケット Gelssonsが、独自ブランドの卵を2020年までにケージフリーにすると発表。
    Gelson's Commits To Converting All Private-Label Packaged Eggs To Cage-free In 2016
    https://www.gelsons.com/press-releases
  • 2016年、アメリカ国内に3400店舗以上のスーパー、コンビニを展開するクローガーが、2025年までにケージフリーにすると発表。
  • 2016年、バーガーキングとティム・ホートン(両社とも親会社がRestaurant Brands International)がカナダ、アメリカ、メキシコで2025年までにケージフリーにすると発表。
  • 2016年、イギリスのスーパーマーケット Tesco が2025年までにケージフリーにすると発表(現在43%がエンリッチドケージ、残りがオーガニック・フリーレンジ・平飼から調達されている。*イギリスの主要な小売店、Tesco, Iceland, Morrisons, Asda, Lidl, Aldi は2025年までにケージフリーに移行することを発表しています)
  • 2016年、アメリカのパブリックスーパーマーケットが2026年までにすべての卵をケージフリーにすることを発表。(これでアメリカのトップ25の小売店がすべて、10年以内にケージフリーを約束したことになります)
  • 2016年、国内に226のレストランを持つメキシコのGrupo Toksが2022年までにケージフリーにすると発表。メキシコのレストランでは初の取組。
  • 2016年、ラテンアメリカで最も大きく、世界で5番目に大きいレストラングループAlseaが2025年までに、メキシコ、ラテンアメリカ、スペインにおいて100%ケージフリーにすることを発表。
  • 2016年、世界最大の食品サービス会社コンパスグループが、世界50か国で2025年までに殻付き卵と液体卵の両方をケージフリーにすると発表。この決定は日本も含みますhttp://www.hopeforanimals.org/animals/tamago/00/id=481
  • 2016年、マクドナルドSA(南アフリカ共和国)が2025年までに100%ケージフリーに切り替えると発表。
  • 2016年、ブラジルで1250のファストフード店(Bob's, Yoggi, Doggis, Pizza Hut, KFCを含む)を経営するBrazil Fast Food Corporation (BFFC)は2025年までにケージフリーを目標とすることを発表。
    BFFC, one of Brazil's largest restaurant companies, to switch to exclusively cage-free eggs
  • 2016年、部屋総数世界最大のインターコンチネンタルホテルグループがケージフリーを発表。この決定は日本も含みます。
    http://www.hopeforanimals.org/animals/tamago/00/id=491
  • 2016年、世界13か国に事業を展開するフランスのエリオットグループが2025年までに殻付き卵を液体卵の両方をケージフリーにすると発表。Elior Group Sustainable ingredients
  • 2016年、フランス最大の小売店の一つIntermarchéが2020年まで自社ブランドの卵を、2025年までには販売するすべての卵をケージフリーニすると発表。NTERMARCHÉ ET NETTO ANNONCENT L’ARRÊT PROGRESSIF DE LA COMMERCIALISATION D’ŒUFS ISSUS DE POULES ÉLEVÉES EN CAGE
  • 2017年、ユニリーバブランドのHellmann'sマヨネーズ(アメリカでもっとも売れているマヨネーズ)がすべてケージフリーに。同社は2020年までにケージフリーを目標としていたが、それよりも3年前倒しで目標を達成したことになる。
    Hellmann's® Mayonnaise And Mayonnaise Dressings Now Use 100% Cage-Free Eggs In The U.S.*, Three Years Ahead Of Schedule

 

 

※EUなどの国では、バタリーケージ卵は禁止ですがケージ飼育そのものは禁止されていません。エンリッチドケージ(福祉に配慮されたケージ飼育)は認められてます。 しかしこのエンリッチドケージも同じケージ飼育には違いなく、EUの規定でも1羽あたり750平方センチメートルで30cm×30cmもありません。 「バタリーケージの卵を食べたくない!キャンペーン」はバタリーケージの廃止ではなく、ケージ飼育そのものを廃止させることを目的としています。

 

 

 

 

強制換羽・デビークの規制

 

強制換羽

 

EU、カナダでは絶食による強制換羽は禁止。

インドは絶食による強制換羽は「動物虐待」にあたるとして、すべての農家に中止を命令。

米国鶏卵生産者協会(UEP)のガイドラインでは絶食を伴う強制換羽は禁止されています。

 

デビーク

  • ヨーロッパにおけるビークトリミングは、熱刃の使用は禁止され、孵化場における赤外線方式のみ許可されています。
  • イギリス、オランダ、ベルギー、スカンジナビア諸国などの北欧は、2016年もしくは2018年にビークトリミング自体を完全禁止にする方向で議論が進められています。
  • 2015年、ドイツ ニーダーザクセン州では、デビークしない農家に報奨金を出すことを決定。同年、ドイツの農業大臣と養鶏団体が、クチバシの切断の段階的廃止に同意。
  • アメリカのマクドナルド社は強制換羽の中止、デビークの段階的削減などの動物福祉ガイドラインを策定し、農家との取引基準にしています。